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| □■□[ 矯正治療についてのQ&A ]□■□ |
Q 子供の矯正治療の相談は何歳頃にしたらよいのでしょうか?
歯並びが気になった時、すなわち思い立ったらその時が相談の一つのタイミングではあると思います。
ただし、実際に矯正治療を開始する時期は、それぞれの患者さんの歯並びの状態により異なります。
最近では、歯並びに対する社会的認識が高まっているからでしょうか、2,3歳という乳幼児期からお子さんの歯並びを
大変心配される親御さんが多いようです。もちろん、歯並びに関心を持たれることは大変良いことだと思いますが、
乳歯列期(永久歯がまだ生えていない時期)に積極的に矯正治療を行なうことは極めて稀です。
子供の場合、矯正治療に着手する一般的なタイミングは、早くとも上下の永久歯の前歯が生えそろう頃で、
年齢的には7,8歳といったところです。下図には、この時期に相当する8歳の女の子のお口の状態を示します。

矯正治療を行っていく過程では、いろいろな面で患者さんの協力が必要となります(例えば、矯正装置の使用、歯みがき等)。
したがって、子供の場合も、治療の必要性がある程度自分で理解できるのでなければ、治療もなかなか上手くいきません。
このような点からも、あまり早い時期から矯正治療を始めるのは得策とはいえません。
以上のことはあくまでも一般論ですので、お子さんの歯並びが気になったら、かかりつけの先生に一度相談されてみるのがよいでしょう。
Q 矯正治療は大人でもできるのでしょうか?
お口の中が健康であれば、矯正治療に年齢的な制限はありません。ただし、虫歯があったり、
歯周病(歯ぐきがはれたり、歯がぐらぐらしてくる歯ぐきの病気)にかかっている場合には、これらをきちんと治療してから矯正治療を始めることになります。また、歯周病が重症の方では、矯正治療ができないこともあります。いずれにしても、歯みがきをしっかりして、
お口の中が健康であることが大前提です。そうであれば、60歳でも70歳でも、矯正治療は可能です。

上図は、63歳の男性のお口の状態です。前突している前歯を後ろにさげるために矯正治療を行いました。
この方の場合、上の前歯の部分に2本分の入れ歯が装着されておりますが、かなりそっ歯の状態です。上右図に示しますように、下の4番目の歯(第1小臼歯)を抜いて、矯正装置をつけて下の前歯をさげる治療を開始しました。下図には治療終了時の状態を示しますが、最終的には上の前歯の部分はブリッジによる治療を行っています。

矯正治療の結果、出っ歯の状態はかなり改善されています。このように、年齢に関係なく矯正治療を受けることは可能ですが、年齢と共に歯の動きは悪くなってきますので、同じ治療をするのであれば、若い時の方が歯は速く動きますし、それだけ治療期間は短くて済むでしょう。
Q 矯正治療の通院、治療期間は?
一般に、矯正治療は月1回の通院となります。また、治療期間については、年齢、歯並びの状態により異なりますので一概には言えませんが、大体3年くらいが一つの目安になるでしょう。
ただし、人によっては1年くらいで終わるかも知れませんし、5,6年あるいはさらに時間がかかる場合もありますので、
実際に治療を始める際には、担当の先生に確認されるのがよいでしょう。
Q 矯正治療は痛いのですか?
矯正装置を調整した後、歯が浮いたような感じ、あるいは痛みがでることがありますが、その程度には個人差があります。また、2,3日するとこれらの違和感、痛みはなくなりますので、治療中「ずーと」痛いわけではありません。ですから、矯正治療中の痛みについては、さほど心配する必要はないでしょう。
Q 以前、矯正治療の相談をした時、歯を抜かないと治療できないと言われましたが、
歯を抜かずに治療する方法はないのですか
?
歯列不正の原因の1つとして、あごの大きさと歯の大きさの不調和があります。つまり、小さなあごに大きな歯が並ぼうとすると、並びきれずにはみ出してしまいます。これがいわゆる乱ぐい歯で、八重歯などもその1つです。
あごの大きさと歯の大きさの不調和の程度が軽ければ、歯を抜かずに治すことができるでしょう。
しかしながら、あごがとても小さいとか、歯がとても大きいというように、あごと歯の大きさのバランスが極端に悪い場合には、歯を抜いて治した方がきれいに治せて、また治療後の安定もよくなります。治療法を考える場合、最初から歯を抜くことを考える先生はいません。何とか歯を抜かないで治せないかと考えた上で、歯を抜いた方が早くきれいに仕上がると判断されたため、やむを得ず歯を抜くことを薦めるのです。

上図は、前歯のがたがたを主訴に来院された女の子のお口の状態です。この患者さんの場合、下図に示しますように、歯を抜かずに治療を終了しました。

次に、同じく前歯の乱杭歯の治療を希望して来院された女の子のお口の状態を示します。

この患者さんの場合には、4本の小臼歯を抜いて矯正治療を行い、下図のようにきれいな歯並びになりました。

このように、歯を抜く必要があるかどうかは、プロファイル、患者さんの歯並びの状態またその原因により決まりますので、先生の専門的な診断に任せるべきでしょう。
Q 矯正治療できれいになった歯並びが、治療終了後にまたすれる(後戻りする)
という話を聞いたのですが・・・
?
矯正治療は大きく分けて、2つの治療時期からなります。1つは積極的に歯を動かして不揃いな歯並びを正しい歯並び、かみ合わせに治す時期で、専門的にはこれを「動的矯正治療期間」といいます。もう一つは、動的矯正治療期間に続くもので、きれいになった歯並びを固定して、歯列不正の再発を防ぎ、かみ合わせを安定させる期間で、専門的にはこれを「保定期間」といいます。
一般に矯正治療というと、主に前者の動的矯正治療のことを考える方が多いようですが、意外と知られていない保定期間というものが実は非常に大切なのです。
ヒトの歯は、矯正治療を受けたことのある無しに関係なく、長い時間のうちに少しずつ動くものです。成人の方で、少しずつ歯と歯の間のすき間が大きくなってきたとか、だんだん歯の重なり、ねじれが大きくなってきたという経験を持たれている方もいると思います。
動的矯正治療の直後は、特に歯が不安定で動きやすい状態にありますので、動的矯正治療が終了し、保定しないでいると、すぐに歯列不正が再発します。したがって、歯並びが安定するように、必ず保定期間をとって歯並びの経過をみる必要があります。保定期間中に歯を固定するための装置を「保定装置」あるいは「リテーナー」と言いますが、これには取り付けのもの(下左図)、あるいは取り外しのできるもの(下右図)と、いろいろなタイプがありますので、それぞれの患者さんに合ったものを適宜使い分けていきます。

それでは、保定期間はどれ位なのか、動的矯正治療後どれくらい歯を固定しておけば歯並びは安定するのかといった点に関しては、現在のところ一定の明確な基準がありません。しかしながら、通常、2年前後保定期間を設けて慎重に歯並びの安定を経過観察していくことで、歯列不正の再発をかなり防ぐことができます。
Q 矯正治療後の費用について教えてください。
矯正治療は通常、保険がききません。したがって、料金はそれぞれの歯科医院で異なりますので、個々に相談してみるのがよいでしょう。また、先天性の疾患に起因する歯列不正、あるいは外科手術を併用する矯正治療の一部には保険が適用されます。
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